AKIMASA.NET >> 細見谷渓畔林と十方山林道(出版計画)

 

<瀬戸谷南尾根コース>


十方山周辺の登山道について、以下で、地図とコンパスを使ったコース案内として作成してみた。したがって、ここでは、地図(国土地理院二万五千分1地形図)とコンパス(回転盤つきオリエンテーリング用長尺コンパス)を用意していただくと、面白みは倍増するだろう。ここで、ある目標物を107度に見るとは、磁北(コンパスの指し示す北)から107度の方角に、その目標物があるという意味である。さらに、登山道での安全確保は自己責任であることは当然である。

取り付き口:

瀬戸谷南尾根コースの登山口(標高520m前後)は、立岩貯水池横にある。駐車場は広くトイレも完備している。中国自動車道(吉和インター)から国道186号(島根県江津市〜広島県大竹市)に出てすぐ広島県道296号(吉和戸河内線)に入り、廿日市市役所吉和支所の横を通って女鹿平温泉方面に向う。温泉施設(スキー場など)を左手にみて通り過ぎ、駄荷の集落から細くなった道をなおも行く。左に立野キャンプ場(黒ダキ山出発点)を分けて進み、その先の小松原橋で吉和川を渡り、しばらく行くと、左手にセト谷を見てすぐ先の右手ダム湖側に広い駐車場がある。

駐車場から県道を渡り、標識(十方山登山口)のところから登山道に取り付く。尾根突端に取り付いて、すぐに560m台小コブを右(東)から巻く。最初はゆったりと行く。傾斜はだんだんきつくなり、尾根に乗って右手を見上げると、尾根上に急な登山道が付いている。そして、左手前方にはもう一本、こちらは平らな道が延びている。瀬戸滝へ向う道である。

尾根上の急登をしばらく行くと、やがてやや左(瀬戸谷側)にトラバースするようになる。つまり、二万五千分1地形図の点線(尾根)から離れて、左手北西に向きが変わる。標高700mの表示辺りで、左前方から瀬戸滝の音が聞こえてくるようになる。

"カラ谷"の沢に入る手前で、瀬戸滝へ下る道を左に分けて進む。沢に達すると、前方左上に小滝(命の泉ノ滝)が見えてきて、すぐにその滝上部(岩場)を右岸に渡る。そこでは、右手尾根850m台ピークを107度(磁北から)にみる。現在位置の推定標高800m前後と思われる。なお、小滝の徒歩2分手前に、800m表示がある。しかし、その地点の標高は、800mに達していないものと思われる。さらに登り、右手に尾根鞍部をみて沢を左岸に渡る。やや左に振れ、主尾根に達する(標高850m台)。

934mピークを左手に見て主尾根を少し乗り越す。そのまま進んで、左手に934mピークを含む支尾根、右下にダム湖を見ながら、両側が切り立った狭いながらも快適な道を行く。その後、左からゆるやかに巻いて支尾根突端をまわり、一旦主尾根に乗る。その後、左へ少し下がってから再び登る。推定標高950m前後で主尾根に立ち、その上の970m台小コブを左から巻いてもう一度主尾根に乗る。せまい尾根で両側が見える。右手十方山と市間山の谷間には、椎谷山〜牛ヶ首山、龍頭山が見えているようである。少し登ると5合目1030m前後(三つ倉1030m台ピーク下)に至る。

三つ倉ピーク1030m台

三つ倉ピークに向けて踏み跡がある。ピークには昭和10年遭難碑があり十方山に正面を向けて立てられている。登山道は、この三つ倉ピークを通ることなく右から巻いて直進、すぐ尾根に乗る。尾根に乗る頃、三つ倉ピークから十方山側に下る道と合流する。そのまま急下って平坦部に至り、鞍部から小コブ(いずれも990m台)を通り、樹冠で覆われた快適な登山道をわずかに下る。すぐ登りとなり、左下には沢、その向こうに支尾根がみえる。短い距離を登りきると、左手小尾根が232度(磁北から)で張り出している。推定標高1010m台。

小岩1080m台コブを右から巻いて尾根に達する。1130m台までは、左手に沢を見ながらその向こうの小尾根と平行に進む。1130m台では、その向こうに尾根が丸く盛り上がって見える。さらに進むと、左手に標高1150m前後のゆったりとした斜面が大きく拡がる。右手前をみると小コブ一つあり。一旦樹林帯を抜けた後、再び樹林帯の中を急登して草原に出る。昭和59年遭難碑(標高約1270m)を左にみて、すぐ右に進路を変え十方山山頂(標高1318.9m)をめざす。

(「芸備国郡志」では)十方山ではなく<十方辻>となっているが、<辻>が山頂を表わす地形方言であることは、藤原与一氏の調査で明らかにされている。十方山頂の平坦地に、十方辻と名のつく所があるように考えるのは誤りである。(桑原良敏著「西中国山地」P.099)

南尾根コースの植物:

登山口ではクリ、ネムノキなどがみられる。登り始めには、ウラジロノキ、ダンコウバイ、アブラチャン、アセビなど。「尾根筋(標高860m以上)に出ると、ブナやトチの巨木が生い茂る美しい林となる」(「分県ガイド・広島県の山」山と渓谷社2003)。その他、タカノツメ、コシアブラやアベマキなど。標高950m前後のトラバース道になると、三つ倉手前までツガやアカマツなどの針葉樹とともにホツツジが見られる。

三つ倉から先では、コシアブラ、クロモジ、コハウチワカエデ、リョウブ、ネジキ、アセビ、ナツツバキ、アズキナシ、ウスゲクロモジを見ながらさらに登る。一旦樹林帯を抜けてササ原となる。その後、再び樹林帯となり、ウリハダカエデ、リョウブ、ミズナラなどの中高木を見る。

樹林帯を抜ける(標高約1250m)と、高さ1mほどのチマキザサの大草原が開け、はるか前方に山頂標識が立っているのを見ることができる。昭和59年遭難碑(標高約1270m)前方の平坦な草原は、6〜7月ササユリ、8月カワラナデシコ通りとなる。なお、5月はアカモノの季節だという。小潅木のイヌツゲ、ノリウツギ、コマユミ、リョウブなどが2〜3m程度の高さで所々に生えている。(チマキザサ−アカモノ群落)

その他:

瀬戸滝を見学するには、瀬戸谷南尾根コース取り付きのすぐ南から、沢沿いに遊歩道が付けられており、手摺つきのコースを散策することができる(一部、崩落箇所あり)。瀬戸滝に至るコースは、もう一つある。瀬戸谷南尾根コース取り付きから、いったん尾根に至り、トラバース気味に沢の左岸を行くコースである(既出)。そして、瀬戸滝からこのコースを経て、南尾根登山道に上がるルートが付けられている。

ところで、樹林帯の登山道では、梅雨の時期に、うす茶色の大きなニホンヒキガエルを道の上で何匹も見ることができる。中には地面でじっとしているのがいて、思わず踏みつけそうになりびっくりさせられることがある。


AKIMASA.NET

日本の薬害・公害 薬害防止のために薬剤師のやるべきことは
団塊の世代一代記 日本のベビーブーマーって結局何なんだろう
日本百名山Webの旅 Web上で百名山完登に挑戦してみよう
中国地方の山100選(私の踏み跡) 見渡せばいつも身近に山がある
細見谷渓畔林と十方山林道 大規模林道化はほんとうに必要なのか

site map 自己紹介、著作権・リンク等、連絡先メールアドレスを含む
What's New  主なサイト内更新情報あるいは近況など

AKIMASA.NET
http://www.akimasa21.net/
− 21世紀は環境の世紀 −