AKIMASA.NET >> 細見谷渓畔林と十方山林道(出版計画)
<黒ダキ山> 黒ダキ山1084.7mは、細見谷渓谷(細見谷川下流部)の北側に位置しており、人影の薄い静かな山だ。その細見谷渓谷は、「日本百名谷」白山書房(1983年)に選ばれている。周辺部では、かつて下山林道が建設されかけたものの、完成途中で中止となったため、伐採を免れた自然林の美しい魅力的な山域となっている。 取り付き口: まず、広島県道296号(吉和戸河内線)を吉和側から入って、立野キャンプ場に至る。そこから、細見谷川左岸の下山林道に入る。テンガタキ谷(水流豊富)を過ぎると、林道は左に回り込み更に右折して、黒ダキ山取り付き口に至る。そこは、テンガタキ谷とクロダキ谷にはさまれた支尾根突端部(標高720m前後)となっている。 ザレ場をよじ登って支尾根に取り付く。支尾根を真南に登り始めてしばらくすると、ブナの大木があらわれる。標高820m台で南東に振ってなおも登る。時々ササが膝から胸まで繁っているが、踏み跡をたどれば何の問題もない。 登るにつれて、左手前方に黒ダキ山に至る主尾根縦走路を見るようになる。振り返ると、A峰〜B峰(沼長トロ山)の左右奥に、吉和冠山1339.0mや千両山1175mを見る。 主尾根縦走: 主尾根990m台小コブのやや南東側に登りつく。美しい小潅木の原っぱで疲れをとり、いよいよ主尾根縦走に入る。5月には、ミツバツツジ、ガマズミ、そしてベニドウダンが赤い鈴をいっぱいつけている。足元にはイワカガミ、赤色から白色まで様々な色調の個体があるようだ。目の前にウスギョウラクの白い花。 途中、展望の良いところでは、右手に十方山、左手に吉和冠山、羅漢山1109.1m、そして大峯山1039.8mまで見える箇所もある。そして、女鹿平山1082.5m左奥には青笹山1016m・板敷山1071.0mを見る。 黒ダキ山に着き、さっそく展望を楽しむ。十方山山頂が大きい。市間山1108.5m〜立岩山1135m〜日の平山1091.4m、女鹿平山など。沼長トロ山1014.1mの左奥に吉和冠山。十方山南西尾根の向こうに、恐羅漢山1346.4m、左奥には五里山1130m台も。最前線の山は360度見えている。 黒ダキ山から仏石を経て十方山南西尾根(標高1100m前後)までは、しっかりとした踏み跡がある。南西尾根上には、右手1142mの方角にわずかに踏み跡がある。しかし、左手1067mの方角は胸までの高さのササに覆われている。そこから先の十方山林道・祠(山の神)までの探検は、今後の課題として楽しみにとっておくことにしよう。 黒ダキ山登山道では、小潅木やササに行く手を阻まれ、濡れた落ち葉には足をとられて苦戦することもあるが、ブナの大木が点々とあり楽しめる、ほんとうに気持ちがよいルートだ。踏み跡をたどれば、ルートを踏み外すことはないだろう。 小松原橋ルート: ただし、小松原橋からのルートではそうはいかない。踏み跡はある。しかし、小潅木がうるさくササで覆われた箇所も多い。かなりの悪路だ。あくまでも尾根を追ってゆけば良いとはいうものの、一つのピークから次のピークまでの尾根筋がよく見えない箇所がいくつもある。地図とコンパスは必携だ。 小松原橋は、立野キャンプ場入口を過ぎて、立岩貯水池に至る手前にある。吉和川にかかる小松原橋の北詰にはトチの大木があり、その左横からナガ谷とニイハタ谷に挟まれた尾根に取り付く。 道路と山側の間に少し隙間があり、木材が渡してあるが、少し腐りかけている。そこを渡ると、いきなりの急登だ。しばらく登ると、尾根上の分岐からナガ谷側へほぼ平坦なトラバース道が続いており、そちらに踏み込むと、やがて道は少し下り気味になる。さらに進むと、その先は荒れており通行不能。途中で引き返して尾根筋を登る。なおこの分岐点は、標高690m台地点のやや平坦部分と思われる。 その後は、ナガ谷左岸尾根をどこまでも追いかけて行く。途中で女鹿平山を220度(磁北から)に見る。882mに至る手前で、右前方に十方山を認める。882mから次の尾根が樹木にさえぎられて見えない。地図とコンパスで方角を確かめて踏み込むと、馬の背状の尾根がそれらしく見えてきて安心する。 882m〜914m間の最低鞍部860m台が、ササ原の広場になっており、ブナなどが林立しており美しい。そこから登った小ピーク890m台はマツが多い。310度に下ると馬の背が見えてくる。小コブを越えて登ると914mで、右手前方尾根に加えて、左手横にも小尾根が走っており、稜線に突き上げたような形となる。 右手の尾根を追って行く。914mから少し下ったところで、302度の馬の背に乗る。その後もいくつかのピーク(コブ)から馬の背を見つけては前進して、段々に高度をかせぐ。最後は縦走路から張り出す尾根上を274度でよじ登る。 登りついた地点は、縦走路1040m台の最初のコブ南側で、営林署の赤い吸殻入れ(高さ1m位の円筒形)がある。上から見れば、とてもここから下るなど思いもよらない場所だ。後は順調に歩を進めて黒ダキ山に至る。 改めて「西中国山地」P.109を読み直すと、「(尾根を登るが)ツガの純林(約730m標高)の中よりナガ谷上部へトラバース気味に降り、この谷のつめまで踏跡が続いている。谷の上部で、右の尾根に取り付いてもよいし、左の尾根にある営林署の見廻り途へブッシュをこいで登ってもよい」とある。当時と現在では、登山道の状況はだいぶ変化しているようだ。
日本の薬害・公害 薬害防止のために薬剤師のやるべきことは AKIMASA.NET
|