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<放射性炭素(C14)年代測定法>

はじめに

放射性炭素(C14 )年代測定法は近年急速に測定精度が高まっており、10年以上前と比べて誤差は約1/3になっている。例えば、一万年前のサンプルで誤差20〜40年程度という。

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2003/07/27、初出

弥生時代の始まりは500年さかのぼる可能性がある?

そのようなC14年代測定法を用いた研究成果によって、弥生時代の始まりが500年もさかのぼる可能性がでてきた。2003年5月に国立民俗歴史博物館から発表されたもので 、各方面で大反響を巻き起こしている。

 −−−以下、国立民俗歴史博物館HPより(2003年7月27日現在)−−−

九州北部の弥生時代早期から弥生時代前期にかけての土器(夜臼U式土器・板付T式土器)に付着していた炭化物(コゲ、スス)などの年代を、炭素14年代測定法(AMS法)によって計測したところ、紀元前約900〜800年ごろに集中する年代となった。

考古学的に、同時期と考えられている遺跡の水田跡に付属する水路に打ち込まれていた木杭2点の年代もほぼ同じ年代を示した。

これらの年代の整合性を確かめるために、前後する時期の試料、同時期の韓国や東北地方の試料の年代を測定した結果、以下のことがわかった。

1) 韓国の、この時代に併行するとされる突帯文土器期と松菊里期の年代について整合する年代が得られた。
2) 考古学的に、この時期と前後する土器の型式をもつ土器の試料の年代値と考古学的編年の間にはよい相関が得られた。
3) 遺跡における遺物の共伴から、同時代とされる東北地方の縄文晩期の土器の年代と強い一致が得られた。

以上のように、夜臼U式土器・板付T式土器を使用していた時代は紀元前9〜8世紀ごろ、すなわち日本列島の住人が本格的に水田稲作を始めた年代(夜臼T式)は、紀元前10世紀までさかのぼる可能性も含めて考えるべきであることが明らかとなった。

この研究結果は、科学研究費補助金・基盤研究(A)(1)「縄文時代・弥生時代の高精度年代体系の構築」(2001−2003年度、代表:今村峯雄、課題番号13308009)の成果の一部として、2003年5月に国立民俗歴史博物館から発表された。

 −−−以上、国立民俗歴史博物館HPによる−−−

放射性炭素(C14 )年代測定法の測定精度が向上している理由としては、
1)分析器そのものの改良
2)年代によって異なる大気中C14濃度のバラツキ補正表の整備
3)世界に百近くある測定機関の精度評価試験実施
などがあげられる。

弥生時代(および縄文時代)の時代区分は、従来からの膨大な研究成果によって土器型式で日本全土が地域別・年代別に細分化されている。これらにC14年代測定法によって精密な実年代が与えられることの影響ははかりしれない。

一番大きな問題は、東アジア情勢のなかにおける弥生時代(および縄文時代)の位置づけである。上記研究成果を当てはめるならば、弥生時代が始まる時期は今まで戦国時代(中国)のことと想定 されてきたが、殷(商)の滅亡、西周の成立のころ、ということになる。また、弥生前期の始まりは、西周の滅亡、春秋の初めの頃となる。さらに 中国・日本等における青銅器、鉄器の使用開始時期の整合性など検討課題も多い。

参考文献:
国立民俗歴史博物館
HP


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